2018年9月4日火曜日

黒南風の海 伊東潤

文禄慶長の役の時に降倭した沙也可(佐屋嘉嘉兵衛)と順倭した金宦と余大男を小説の中で一堂に会させるのは、着想がいいと思うが、あまりにも非現実的で、信憑性がなく、読みながら、最後まで違和感を感じた。
また、秀吉が朝鮮に出兵したのは「朝鮮の民を支配者から救い、秀吉の
徳を明国まで広め、すべての民を苦しみから救うため」と書いてあるが歴史的事実に反する。また加藤清正が民のことを思う情けある名将のように書いてあるが、清正は余大男を朝鮮から拉致している。
「加藤清正『文禄慶長の役』異聞」とあるから、作り話と思えばそれでいいのかもしれないが。
 

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