2011年3月13日日曜日

重松清 「ナイフ」 「ワニとハブとひょうたん池で」 「キャッチボール日和」

ワニとハブとひょうたん池で

ワニを最後まで読者を引き付ける小道具にしているところがうまい。ただ、結末は期待外れ。あんなにいじめられている「あたし」はどうしてあんなに冷静でいられるのか読者を納得させていない。

ナイフ

父親がナイフを持つ動機が不鮮明。真司がいじめにあっていても、あまり悩んでいない点が理解できない。真司の人柄・性格が不透明。

キャッチボール日和

話が自然に流れていく。無理がない。ごつごつしていない。好美が本当に語っているよう。男性作家が女子中学生になりきるのは筆力が要求される。
ただし、大輔の父親が、先生がいるのに教室で派手な立ち回りをするが、こんなことはあり得ない。作り話だとみえみえ。

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