2015年9月18日金曜日

戦後短編小説再発見1 眉山 太宰治

実に愉快な傑作。何度も笑ってしまったが、最後はほろりとさせられた。 起承転結が上手く出来ている。まず飲み屋の女中トシの登場。トシにまつわるエピソード(眉山のいわれ、大洪水、味噌と糞)、転で、腎臓結核で里に帰った。結で、河岸を変える。 文章が滞るとこなくスラスラ読んでいける。会話も生き生きしていて無理がない。トシの人物描写が優れている。 「これは、れいの飲食店閉鎖の命令が、未だ発せられない前のお話である」~「僕たちは、その日から、ふっと河岸をかえた」 400字詰原稿用紙換算、28枚 1948年

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