2020年1月27日月曜日

夜と霧 ヴィクトール・フランクル

ナチスドイツによるユダヤ人収容所に収容されたある心理学者が書いた、収容所生活で見たこと考えたことが具体的に書かれている。衣食住が極限状態の上に,厳寒のなか集団労働に駆り出される毎日が続く。いつ解放されるともしれずに、ただただ一日を生き延びる、ガス室に送り込まれずに、重労働につく運の良さ。一切れのパンをどう食べるか、いっぺんに食べるか、翌朝まで取っておくか、最悪の状態の中で、どういう人が生き延び、どういう人が、絶望して自暴自棄になるか、詳しく書かれている。
人生観が変わるくらい、衝撃が強い本だ。この年になるまで、こんなすごい本があることを知らなかった。今の贅沢三昧の日本人は襟を正して読むべきだ。

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