2020年1月30日木曜日

腸詰小僧 曽根圭介

「宝石ミステリー2」の中にあるミステリー小説12編読んだが、どれもこれれも、種を明かされて大して驚かなかった。アッと言わせるようなトリックが使われていない。調べてくうちに芋づる式に真相が分かってくるという仕掛けで、逆に言えば、真相を小出しに出していく手法で、誰でも書けそうなミステリーだ。
その点、「腸詰小僧」は秀逸。芋づる式になっていなく、二つのストーリーが最後に合体するようにできている。しかも、殺人犯は犯行直後自殺していて、誰もわからない。犯行に導いた主人公はときどき後味の悪さを一生背負っていくだろうが、そのうちに薄れていくだろう。弟夫婦を救ったし。
ただ、不満なのは、ネタバレ!!!
「同封したのはボクの作ったオリジナルソーセージです」で小僧といい、ボクといい、インチキではないか。

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