神官兼和が明智光秀と昵懇になり、信長を討つ陰謀に加わり、信長を倒した後、己の神官の位を上げるため、ますます光秀に取り入る。しかし、秀吉が中国から取って返すと、光秀との関係を消そうとするが、日記を指摘され、万事窮すとき、信長の刀を光秀の形見をして、弟が届ける。この刀を秀吉に贈り、度量の大きい秀吉に許される。
話が、うまくできている。特に絶体絶命の時に伏線として貼ってあった刀が最高の小道具として生かされる手法はうまい。
時代物だが、明治時代以降の言葉使いが多くて、これでもいいのかと思った。回顧場面もあったが、これでもいいのだろう。「昵懇」「友情」などの言葉。風呂に入るという文言が5回ぐらい出てくるが、これはくどい。何事か風呂で起こるのかと読者は思ってしまう。時代物らしい人物の言葉使いが良い。
「兼見卿記」を原本にしているよう。見比べてみたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿