2021年8月14日土曜日

星落ちて、なお  澤田瞳子

 父、川鍋暁斎のことを怨んでいたが、結局は父を追憶することになる。とよ、こと暁翠の心情の変化を描いた。

父や兄(暁雲)とのつながりは絵を通してだけであった。兄は父の如くになろうとやせ我慢をして死に、とよも父を模範とするが無理。あまりにも偉大。

あれこれ、あれこれ事件を入れ込んで(弟子、娘、同業、出版社) 盛りだくさん書き込んで、最後はうまく収斂した。

始めはつまらなかった。途中から、兄が死に、自分の立場を意識するころから感情移入してきたか。

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