2013年11月24日日曜日

ウッドリフさんのネクタイ Mr. Woodlilff's neckties テス・ギャラガー Tess Gallagher



1.ウッドリフ夫妻は、レイモンド・カーバーとテス・ギャラガー夫妻のこと。テスは自分たち作家夫妻の隣人の視点で描いている。

 
2.テスは1943年生まれ、カーバーは1938年生まれで、5歳年上。カーバーは1988年五十歳で肺がんで亡くなる。大酒飲みでマリワナを大量に吸っていた。亡くなる数ヶ月前に結婚するが、結婚する前に約10年ぐらい共同生活して、お互いに執筆の批判などをし合う。

 
3.時間の経過を使い、懐かしさをうまく表現している。

この短編の真髄は、メキシコ人が運んでくる絵画に凝縮されている。すなわち、喜び、悲しみ、運命、友情、そして別れである。喜びは夫婦でバラを育てる。悲しみは放射線治療。運命は夫婦になり最後は病気でなくなる。友情はネクタイの結び方を教え、バラの育て方を教え、芝を刈る、別れは夫人は夫を、筆者は愛妻をなくす。

 

心を打った文

あの時は、ともに伴侶がいた(ウッドリフ婦人には夫が、私には妻が)、何もかもあったのだ。

 
構成の面白さ

最初に家具などを運び出す青年、最後でウッドリフさんの息子であることがわかる。

0 件のコメント:

コメントを投稿