作品の中に出てくる小説家Mr.G(ガリバン)は、夫のレイモンド・カーバー。この作品に描かれているように、実際1981年テスの盲目の友人が訪ねてくる。二人ともこの訪問を種にして作品を仕上げた。レイモンドは「大聖堂 Cathedral」を1981年に、2年後にテスが「キャンプファイヤーに降る雨」を出す。「Mr.Gの小説ではこのようになっているが」という場面は大聖堂の小説に言及しているのだ。
「大聖堂」では、夫は、訪れてきた目の不自由なロバートをあまり歓迎していない。「来たらボーリングに連れて行ってやろうか」とか、来てからは「電車では右側の座席に座りましたか、左側でしたか」という質問をして、奥さんに嫌がられる。しかし、奥さんがうたた寝をしているとき、テレビで大聖堂に関する番組があり、夫は大聖堂がどういうものかを説明しようとするが。うまく説明できない、そこでロバートが厚紙とボールペンで大聖堂を描いてくれという。描いている夫の手にロバートは自分の手を添えて動きをなぞる。その内にロバートは夫に目を閉じてそのまま描いてくれという。夫は目を閉じて描いている時に、見えないとはどういうことかを体験する。
タイトルについて
始め、Harvest(収穫)だったが、あとからRain Flooding Your Campfireに変えた。Harvestというタイトルの意味がわからない。Rain Flooding Your Campfire
というタイトルは、華やかで、にぎわしいキャンプファイヤーという人生も妻をなくすと大雨に火が消えるように悄然とするという意味合いから付けたのであろうか。
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