登場人物が30人以上で、話が展開していく。主人公は松浦将監(小弥太)と日下部源五。二人の少年時代から老いるまでの友情を克明に描いている。
テーマが分かりにくい。将監は元家老の九鬼夕斎を、父と母の仇として討ち取る話だと思ったが、仇討ちを果たした後も話が延々んと続く。
将監と源五の心の内が丁寧に描かれている。どちらかの視点に絞らず、二本立てで突き進む。こういう手法もあるのか。
剣劇の場面が豊富にあるが、神道流剣術を30年ほどやっている私としては、分りにくい描写があった。
もう一度読む気はしないが、もし読むなら人物相関図をきちんと書いて読まないと、誰が誰だかか分かりにくくなる。
情景描写の筆使いはいまいち。
エピソードが入り組み過ぎで話が分かりにくい。これぐらいややこしい話を書かなくては、松本清張賞は取れないのか?
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