2021年3月18日木曜日

蔦重の教え 車浮代

今書いている葛飾応為の小説の足しになるかと思って読んだが、あまり得るところはなかった。

主人公が江戸時代にタイムスリップして、蔦屋重三郎に助けられ、蔦屋の仕事ぶりをいろいろ学ぶ。同時に歌麿とも懇意になる。

話は、蔦屋と歌麿の生い立ちを主人公が訊きだし、現代と並べる手法。それなら、伝記を読んだ方がすっきりする。小説として起承転結やクライマックスがなく、感動的な場面はゼロ。電卓を持っていって、暗算をするというのもおもしろくない。吉原の裏の話とか、蔦屋の取り調べ(検閲)とかの話がない。

花魁と情事の際に男が現れ、あわやと言うときに現代に戻る。

余り掘り下げて描いてないので飛ばし読みで、今日図書館で借りてきて、今日読み終えた。薄っぺらな話。

最後に「教え」が列挙されているが、この本は、小説と言うよりも実用書かと思った。中途半端なごちゃ混ぜ本だ。

相当蔦屋のことと歌麿のことを調べたように感じた。

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