101回オール読物新人賞受賞作だけあってか、話が二転三転して思わぬ展開になり、読者を裏切り、裏切り最後まで引っ張っていく力作。
ミステリー的な要素もあり、読者を楽しませる。文章もこなれている。
難点
①狐狗狸(こくり)様占いが出来すぎ。三本の割り箸の上に盆を置いて「カタ」とか言う音が巧く出るだろうか。足を掛軸のほうに向けるだろうか。
②死なないようにするには1000日の王子神社参りをすることが必要とは、祓い清めにしても長すぎる。二年半も毎日というのはおかしい。
③ぼろ布を王子製紙工場に売るのが魂胆であるが、そんなにうまく話が進むだろうか。
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