第二次世界大戦勃発時、シンガガッポーるが陥落し英国兵が多数捕虜になった。そのうちの一人、アルバートモートン氏による日記である。
日記は1942年11月4日から1945年12月29日まで書かれている。
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「我々は午前八時45分にセレラン地区を出発、(略)それぞれの貨車に31人ずつ乗せられ、横になる場所もないほど家畜のように詰め込まれた。午後二時にクアラルンプールに到着した。」
捕虜収容所での生活は鉄道を敷く作業であるが、何度も繰り返されるのは、体調のこと(マラリア、赤痢、下痢、腹痛)、食べるものが豚の餌みたいに粗末であること、英国捕虜たちの下品な、不誠実な怠惰な行動、オランダ人やオーストラリア人なども捕虜で敵対関係にあったこと、いつもイギリスに残してきた家族(母、妻、息子)のことなど、
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イギリスの南部海岸、サウスハンプトンに係留したときの日記。
「しかし、夢にまで見たロンドンの通りや行き交う人々、これらすべてを現実として見られるのはなんと素晴らしいことか。ありがたい。無事に帰国できたこと、そして愛する者たちが無事でいてくれたことを髪に感謝する。
人生何が幸せか。明日にでも夢が実現することを体中がわくわくして待ち望んでいる状態ではないか。
全訳の労を取ってくださった薄墨百合子さん始め皆様に感謝。
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