2010年1月24日日曜日

円地文子 「黒髪変化」

 タイトルの付け方が巧い。この作品は黒髪の巫女がポイントになっている。  蓮子と言う女がいるのに恵美子と結婚することになり、三三九度の盃にお酌をする巫女がこともあろうに蓮子とは読者もびっくりする。新婚旅行の汽車の中に蓮子が現れ、蓮子は汽車のデッキから落ちてしまうと言う話。  面白いことは面白いのだが、話ができすぎ。だいたい巫女は高校生ぐらいの処女が務めるのに、30歳ぐらいと思わせる蓮子が、巫女とは話に無理がある。 円地 文子 1905年1986年 1957年 『女坂』で第10回野間文芸賞を受賞 1969年 『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』の一連の活動で第5回谷崎潤一郎賞を受賞(自身が選考委員) 1979年 文化功労者 1985年 文化勲章を受章

1 件のコメント:

  1. 2012.4.26 結婚の夜 という映画を見て、この作品を知りました。それでgoogleで検索してここにたどり着きました。
    原作を読んでみたいのですが、作品が載っている本が現在は少ないようですね。「日本怪奇短編集2」に掲載されているとテロップが流れましたが、どんな風に捜せばよいでしょうかねえ~?
     
     ただ、映画を観た感じでは、50代の私にとっては結構面白い身につまされる展開でよかったように思いました。

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