2014年12月3日水曜日

藪の中 芥川龍之介

アンブローズ・ビアスの「月明かりの道」と「今昔物語」の「妻と伴い丹波の国へ行く男が大江山で縛られる話」をベースにしている短編。素材を活かしてうまく短編を作っている。
「月明かりの道」では、夫が妻の不貞を疑い、妻を絞め殺す話であるが、3人の立場から物語を構成している。第一が夫の立場。第2が子供の立場。第3が妻の立場である。中でも妻の立場からの語りは、霊界師を通して妻に語らせているが、「藪の中」では巫女の口からの語りにしている。

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