2020年12月17日木曜日

花の歳月 宮城谷昌光

姉の猗房(いぼう)が皇后となり、幼い時に生き別れた弟の公国が30年後に再会する物語。著者は史記の「外戚世家」から題材を得たと言っている。

最初の章の最後の章は小説文体で詳細に描かれていて目に見えるようである。文体も読みやすい。特に姉と弟が再開する場面はほろりとする。

その他の章は歴史的事実が羅列してあり、歴史上の人物や国がいっぱいでできて、歴史書を呼んでいるようであった。

猗房と公国が歴史の波に翻弄され、占い通りに姉は皇后になり、弟も姉と再会しいち武侯となる。

司馬遷の原文「侍御左右、皆、地に伏して泣き、皇后の悲哀を助く」とある。原文と宮城谷版を比較してみたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿