小説創作の典型的技法が用いられている。
目標
主人公は寒天丁稚の(松吉)の目標
〇小豆を万遍なく混ぜた寒天を作ること。
〇真帆と結婚すること。
店主(和吉)と番頭(善次郎)の目標
〇天満宮に銀二貫を寄付すること。
障害
1. 銀二貫を小説の出だしに仇打を買うために使い、無くなる
2. 真帆は左の顔が火傷をし、別人になる
3. 漉し餡を何度やっても寒天にうまく混ざらない
4. 江戸の火災がたびたび起こる
収束
1. 真帆の養母が無くなり、真帆は自由の身となる。かねてから相思相愛の松吉と結婚
2. 漉し餡でなく餡を自分で作り、寒天にうまく混ぜることができる。大繁盛
3. 金が儲かり天満宮に銀二貫を寄付する
収束が出来すぎるぐらい巧くできており、感動した。
台詞は全部大阪弁で、商売人の味がよく出ている。
銀二貫があちこちに登場する。(一本通っている)
応募作は新人賞を獲れなかったが最終選考まで残った。高田郁の文才は大したものだ。応募作と改訂版は何処をどう直したか。
寒天製造過程を見ないで作品を仕上げた周到さに驚いた。
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