2024年1月21日日曜日

出世花 高田郁

 高田郁のデビュー作。「あきない世傳」に比べると、文章、展開、エピソードに斑や無理がある。人物描写も大げさすぎたり、展開も不自然なところがある。

最大の欠点は、桜花堂のお香が実はお縁の実母であったこと。最後の最後まで母娘関係を隠しておいて、読者を驚かす手法はしっくりしない。騙されたようだ。

遺体の身を清める仕事に携わるお縁坊もイメージが湧かない。別の仕事もあったろうに。

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