2015年5月27日水曜日

The LOTTERY Shirley Jackson

The Lottery Shirley Jackson

1. A very shocking ending.

2. A lot of misleading foreshadows: “fresh warmth, blossoming” at the beginning, followed by “square dances, the teen club.” No serious scene, talkative Mr. Summers.

3. What is the theme of the story? Does it tell us that human beings are selfish? Once the black spotted paper falls onto others, one is relieved and can be cruel to them. Or people are faithfully practicing the traditional rituals even the significance has long faded?

4. The atmosphere of drawing lotteries is friendly and casual, and not serious or solemn at all. Then why don’t they open their papers after they returned to their original position in the crowd?

2015年5月24日日曜日

カチカチ山 太宰治


カチカチ山 太宰治

1.      とても面白い、何度も笑った。特に「ウンコも食べったんだってね」

2.      ウサギと狸に性格が入り、単なるおとぎ話が人間ドラマになった

3.      340ページ 「なあんだ、あなたなのという気持ち、いや~その時の兎の顔にありありと見えている」描写が巧い

4.      「女性には無慈悲な兎が住んでいるし、男性には善良な狸がいつも溺れかかってあがいている」は名言である。
5   ほんとの話は、極悪非道な狸(畑を荒らし、ばあさんを騙し、婆汁にしてしまう狸だからこそ、兎の仕返しの残

瘤取り 太宰治


瘤取り 太宰治

1.      Positiveに生きるかnegativeに生きるか

2.      ところどころにある原本らしきカタカナは話に変化をつけている

3.      289ページ 「どうかとって下さいまし」を「そんなに欲しいならやってもいい」は話が矛盾している。

4.      最初の爺さんの妻は愛想がない無味乾燥な性格、息子は聖人。ところが爺さんはPOSITIVEに生きる明るい性格。これとは対照的に、二番目のお爺さんの妻は36歳、娘は美少女でともに陽気、爺さんは陰気なNEGATIVEな性格。脇役によって、主人公を浮きだたせている工夫がある。

5.      阿波の俗謡と意地悪爺さんが舞う平家の謡曲?は太宰の作品か。そうならすごい文筆力だ

2015年5月13日水曜日

Weight Watchers Thomas McGuane

This story is too difficult for me to understand. What does the author want to say?
After I finished reading the book, I am inclined to think that the narrator is so negatively influenced by his parents that he determines not to marry. He just wants to avoid the same troubles that will arise in his marriage. He is a naïve person who wants to avoid the worldly things and to disconnect himself from his outer world. New York Times picked up this story probably because it has something common between the narrator and the present day young people. The narrator is not matured enough to live though a life that is dirty and full of contradiction.

2015年5月12日火曜日

檸檬 梶井基次郎

読者を言葉の魔法にかけるかと思われるぐらいの文筆力
1.肺尖を患い神経衰弱であるからか、短編を書くのに大きな出来事はいらない。ごく日常生活で発見したことを発想豊かに書き表せば素晴らしい作品となる。
2.物事の形容の仕方が非凡である。 a.果物屋で「何か華やかな美しい音楽のアレグロの流れが、ゴルゴン的なものを差し付けられて、あんな色彩やヴォリュウムに凝り固まったような果物 b.檸檬の匂いを嗅ぐと、「私の身体や顔には温かい血のほとばしりが昇ってきて何だか身内に元気が目覚めてくる」 c.実際あんな単純な冷覚や触覚や嗅覚や視覚が、ずっと昔からこればかり探していたのだと言いたくなるほどに私にしっくりした。
3.読者を引き込む力が抜群。特に「ある朝――」からは読者を引き込み、最後檸檬爆弾を置いて丸善をでるというあたり、感情移入をしてしまうし、ユーモアがある。
4.ところどころに出てくる、自問自答の文章が適切。「今日は一つ入ってみてやろう」「あ、そうだそうだ」「出ていこうかな、そうだ出て行こう」
 

2015年4月26日日曜日

娼婦の部屋 吉行淳之介


  私の好みに合わなくて、面白くない。なぜか?

1.      だらだらと話が展開していくため、読者を引っ張っていかない。。

2.      情景のイメージが湧かない。心理描写が理屈っぽくて感情移入ができない。

3.      文章表現が平凡で特に優れている印象はない。

4.      主人公が魅力のある男性でない。最後に主人公が言う台詞「そうか、元気でやりたまえ」はないでしょ。主人公は秋子によって、毛を毟り取られたような気持ちが、回復して人間らしくなって部屋から出ていたという恩義があるのに「ばあさん」になったとなると、簡単に捨ててしまう冷淡薄情さ。

5.      最初の学生服でのインタビューの話全体の意義がわからない。骨相学についての展開があるかと期待したが、そうでもない。

ほめるとすれば、3年のうちに主人公は秋子に対して心が変化していくが(「この町は私を必要としなくなっており、私もこの町を必要としなくなってしまった」)黒田の秋子に対する態度が不変であることのギャップが面白いと言えば面白い。

春琴抄 谷崎潤一郎


春琴抄 谷崎潤一郎(1886-1965)79歳没 昭和8年発表
 
1.虚構を事実であったかのようなトリックを巧みに取り入れている。その巧みな仕掛けは:

  出だしの墓の風景、虚構の「春琴伝」への言及と引用、語り手が取材した照女、春琴が作曲したという「春鶯囀(しゅんのうでん)」や「(むつ)の花」、天竜寺峩山(がざん)和尚の言葉など

2.キャラクター作りの巧さ。佐助の献身的な奉仕の姿勢。春琴のわがまま、気がきつい気性、高慢さが一貫している

3.心理および情景描写が優れている。

4.大阪弁を巧みに取り入れて単調な文体に変化をつけている

5.プロットづくりの巧さ。起承転結が見事になされている。転は春琴の顔が醜くなりやがて佐助が目を潰すところ

6.わざとだが句読点がないので読みずらい。

7.浄瑠璃と鶯に関するのうんちくが長すぎる。
 
昭和の読者は事実に基づいた作品だと信じ込まされて読んだであろう