2010年11月13日土曜日
南川 潤 「魔法」
1. 小説の作り方が巧い。俵と伏原と凱子の三角関係で、俵が優位に立っているようだが、実は伏原にも十分勝算があると言う設定。
2.俵はわざとヨットを転覆させたのかというミステリーを解くような形で話が展開している。
3.俵、伏原、凱子の心理描写が詳しく描かれている分、読者は登場人物に感情移入しやすい。
4.最後のページで伏原の凱子に対する気持ちがはっきりするのが分かり、結末を予測させる終わり方をしている。
5.登場人物の名前が面白い。山崎豊子式命名だ。表に出ている俵、一歩下がって伏している伏原、勝気な凱子。
6.魔法というタイトルが分からない。
南川 潤(みなみかわ じゅん、1913年9月2日 - 1955年9月22日)は東京府出身の小説家。風俗小説で知られた。慶應義塾大学英文科在学中、小説『掌の性』で第2回三田文学賞受賞。卒業の年に書いた『風俗十日』で第3回三田文学賞受賞。北原武夫と並ぶ三田派の新人として注目を浴びる。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿